嚥下困難になっている人に良いと言われる胃瘻手術(胃ろう手術)を母が受けました。
介護施設(老人ホーム)からの推薦で必要なんだと説明を受けて納得したはずですが、本当にこれでいいのか?
介護施設(老人ホーム)の選び方を間違っていたのでは?と思ったのでいろいろ調べたことを書いてみます。
胃瘻手術とは?
胃ろう手術は、たいてい胃カメラで実施されます。
「経皮内視鏡的胃瘻造設術」というそうです。
英語では“Percutaneous Endoscopic gastrostomy”(PEG)といいます。
慣れている人だと15分から30分で終わる手術とのこと。https://medicalnote.jp/contents/150806-000002-LYOXGV
私の母も、高齢で86歳でしたが無事手術を終えて、介護施設に戻っています。
頭ははっきりしているんですが嚥下障害が出ていて、胃瘻手術を勧められました。
誤嚥性肺炎を避けるために、嚥下困難になってきた老人に胃瘻手術を勧める病院や介護施設が多いようです。
胃瘻手術をすることで、誤嚥性肺炎の心配も減って、介護者の手間が減ります。
つまり本人の意思というより、周りの介護側の都合に良いことが大きいのが胃瘻手術だと感じました。
もちろん本人にとっても、食べる量も減って、嚥下しにくいので栄養不足になりがちですから、延命にもつながるのでメリットはあると言えます。
ただ食べることが唯一の楽しみだった母を見ていると、本当に胃ろう手術をしてよかったんだろうか?
疑問が起きたのも事実です。
胃瘻手術をした本人は幸せなのか?
胃瘻手術後に介護施設(老人ホーム)に戻って一見、平和に過ごしているかに見える母本人に、聞いてみました。
すると「苦しい。食事は液体を流されるけれど、それが下に降りてしまうまで苦しい」
と涙を浮かべています・・・
手術前の話では、食べ物を口からも食べる練習もするから、大丈夫みたいで安心と聞いていたのですが、違ったのでしょうか?
悩むというかあきらめ顔の母の姿を見ていると、いったいどうするのが一番よかったんだろう?考えてしまいました。
胃瘻手術後の介護は?
理想は、口からも再び食べることができるように、気長に練習することだと思います。
しかし介護側からみると、1人だけに時間を使うことができないでしょう。
食べさせようとしても嚥下できないと、栄養不足にもなります。
介護のあり方を考える
母の場合は、糖尿病で目も不自由です。
薬を長年飲み続けてしまった影響でパーキンソン様症状も出ています。
太ももを骨折したりと骨粗鬆症も進んでいて、この1年で自力では、起き上がることも困難になっています。
今までは妹一家が自宅で介護してくれていました。
しかし家族では介護できなくなったので、認知症で以前から父が入所していた介護施設の特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)にお世話になっています。
会うたびに、少しずつ小さくなって動かなくなってきていましたが、頭がはっきりしていて会話も普通にできます。
そんな母の楽しみは、ラジオで相撲や野球の中継を聞くことと食べることでした。
食事が美味しいと嬉しそうに話していたころから、3ヶ月後には、胃瘻手術。
当初は、口からも食べることができるから心配ないと説明を受けていました。
しかし現実は、液体だけを口から流し込まれて、苦しいと涙を流している母がいます。
「こんなになっても、人間って生きていられるんだね」
と寂しそうに言う母を見ていると、介護のあり方について、深く考えさせられました。
介護施設(老人ホーム)の選び方も間違っていなかったと思いたいですが
もっと違った選択肢もあったかもしれないと、再び調べているところです。
介護施設によっては、胃瘻手術必須のところもあると聞きました・・・
人間の尊厳とか延命治療とか考えていました。
少しでも母が楽になって笑顔が出てくるような介護施設(老人ホーム)があるといいなと期待します。
首都圏ではきらケア老人ホームという良い介護施設や老人ホーム探しサイトがあるみたいですね。
→きらケア老人ホームの評判・コスパを評価!首都圏で介護施設探しの人気に嘘はない?
こんなのがあったらいいなを実現している介護施設や老人ホーム探しサイトがきらケア老人ホームだそうです。
追記:
2019年5月1日令和になった日に、母はあの世に旅立ちました。
タンが絡まってその影響で急に亡くなったそうです。
しかし最後は穏やかな表情でした。
胃瘻手術後は会う度に苦しそうだったので、
楽になって天国でほっとしているのかなと感じました。
今家族として思う事は、胃瘻手術はしない方が良いという事。
その分、命が短くなっても食べる楽しみが残っている方が
本人にとって幸せなのではないかなと思うからです。